猫の貰い手探し

最近は猫を手放したい人が多いのに比べて、猫を飼いたい人・飼える人はとても少ないようです。
そのような中で、何とかして新しい飼い主を見つけるのは、本当に大変な事ですが、友人・知人に
100回の電話をかけるよりは、見やすい張り紙を10枚作って掲げる方が効果的です。
新しい暮らし方ならば、集合住宅でも飼えることも説明しましよう。

次のようなやり方で、良い飼い主を見つけた人もあります。

◎手作りのポスターをあちこちに貼る。

写真又は絵(できれば実物大に描く)の下に自分の電話番号をたくさん書き、はさみを入れてひらひらさせ、見た人がちぎって持ち帰れるようにしておく。
スーパーマーケット、ペットショップ、商店街など人目に付くところに貼る。

◎伝言板を利用する。

銀行、スーパーマーケット、ペットショップなどで。


猫をもらってもらうときにはこれだけのことは
お尋ねしてみましょう。


相手に猫を渡すときに。

できるだけ自分で先方の家まで猫を連れて行きましょう。
駅前などで渡すのは、猫を不安がらせるので避けましょう。

先方の家で30分間位、猫と一緒にいさせてもらうと猫が落ち着きます。
猫の癖とか注意してほしいことなどを伝えるためにも良いことです。

里親探しで知ったこと。
捨猫防止会 会報46号より 藤沢孝子
我が家の6匹の仔猫の里親探しをして驚かされることがあった。
以前から、防止会の人から「ひどい状況ですよ」とは聞いていたとはいえ、こういう言い方をしては失礼かも知れないが、猫をほしがる人の層というか質の問題、ひいては若い人たちの世代の特徴的な社会問題が見えたような気がした。
まず、銀行の伝言板を通して年配のご夫婦に一匹もらわれて行き、大手スーパーマーケットのコミュニケーションボードで一匹、防止会の紹介で一匹がもらわれた。
その後、猫の月刊誌に載ったので20通を超える予想外に多い手紙が来た。
とにかく、至急ほしいと都合を書き殴ってあって住所氏名の無い物2通。 理解に苦しむ小学生の手紙1通。 連絡をしてみたら猫をもらう気はないが、ただ住所が近かったので何となく出しただけという20代男性から1通。
これらをのぞいた後は2つの傾向に分かれていた。
1つは20代の女性のグループで、一人暮らしが淋しいので「猫がいれば何となく外泊も減るような気がするんです。」というような殆どパターン化された内容。
そして常識も持ち合わせていないと言う点も共通していた。
もう一方はやはり若い主婦で、「結婚して日が浅く、友達も近所にいないし昼間が淋しいので、子供ができるまで猫がほしい」と言う共通の内容の物が多かった。
そのほか、少数のまじめに受け入れ態勢を考えていると思われていた人たちでさえ、飼い方全般をさんざん相談して長電話をしたのに、いざ仔猫を渡すという当日に理由もなく断ってきたり、約束の場所についに現れなかったりということもあり、こちらはほとほと疲れてしまった。
もらわれていった猫たちも、あれほどお願いして約束して頂いたにもかかわらず生後7ヶ月に入ろうとする今、去勢手術はさせない(以前、去勢手術済みの猫をもらったときに、その猫が近所の猫から仲間はずれにされてかわいそうだったからという理由で)といい張るご主人やら、「かわいそうで.....」
不妊手術をさせないまま発情期を迎えてしまったお宅もあるので、猫を渡した後もしばらくは根気よく説得しなければならないという現実を教えられた。本当に猫を家族として迎えて最後まで責任をっもって飼う意志のない者が、軽々しく「猫だ~いすき人間です。早く猫が欲しい」というノリで生命をおもちゃのように扱わないでほしい!
人間として、なにか根本的にかけているとしか思えないそういう人たちの犠牲になってしまう無力な仔猫が、いったいどれだけいるのだろうかと考えるのも怖い。怒りとやりきれない気持ちで考えさせられる数ヶ月だった。
結局、猫の雑誌ではどこへも貰い手の決まらなかった残りの3匹は、うちの猫として育っている。
狭いマンション暮らしではあるが、いい加減な人の手に委ねるくらいならうちで少しでも長生きしてほしいので、世話も何もかも覚悟のうえ、と考えている。
生命の尊さを教えられていない恐るべき世代の犠牲になっているのは、動物だけでは無いかも知れない........!